だと私しやア心ぼそひヨト

ほろりとこぼすなみだのしづく両

おやこの世にあるならば家にかゝへし

奉公人なに手をさげてたのまれうおよそおさなきおりからにおやにはな

れてそだつほどかなしきものゝあるべきかとわかりし心におゐらんはひと

しほふびんと

なみだぐみ

此ほんにおまはんはかわいそふだね斯して

居さしつてもおかみさんが達者な時の姿はちつとも

なし禿衆同前の形をして此様に二階へ薬を持て

來さつしやるのを見ても泪のたねでおツすト○お長

を膝に引寄て思はず泪にむせかへる真の歎きは傾

城のやさしき鑑となりぬべし作者此草稿しるす