何の御用じやナこゝはごた〱して用をきく間もせわしない見

せへ付て裡口へちよつと廻つておくんなせへナわのハイ〱さやうなら

おうらへまはつてお噺しをトいひつゝ路次の方へゆく小六は心遽

しく裡口より駈出して井戸のほとりへ和之一を引よせて小サテ

何だね姉さんからの言伝かへトいふに和之一小首をかたふけ

わのだれも人は居ませんかネちと内証のおはなしだが申しても

よふございますかトいはれて小六はあたりを見まはし小よし〱

だれも居はしませんわのさてはや申スもおかしなものじやがお