皈るのが否になりまさアな急度モウどんなことがあつ
ても変る心を出しておくんなさいますナヨ丹何べらぼう
めへよねわちきやアそればつかり案じられてならないヨ
斯して居さしつてもどふぞ時節は私のことを思ひ出して
お呉なさいヨト
あどけなき
こそなをゆかし
〽わすれねばこそ思ひ出さず候とは名妓髙尾が金言
ながら互に思ひおもわるゝ深き中ほど愚智になり
少しはなれて在ときはもしや我身をわすらるゝ