おぬしは食はぬヤヤなんじや火のもの絶じやとアヽ何の
よせばよいのにおれが斯して居るさへあるにおぬし
までが煩らふたら誰がその世話をするものぞアヽモウ
おぬしが其やうに親を大事にしてくれるその心根
が不便なトはては泪の雨やどり実に人の子の亀鑑
なりかくてその日も暮ければ今宵こそはどうかな
して少しの銭だもとり得ずは明日の露命をつな
ぐべき手術はなしと娘気によわる心を励まして